北村 拓也
2018年度全国大会
経済産業大臣賞・ビジネス大賞・JVCA賞
安全なネット社会を!

北村 拓也さん広島大学大学院

受賞プランCyshipーサイバーセキュリティーの体験学習アプリ
なぜCVG(九州大会代表の方は大学発ベンチャー・ビジネスコンテスト)に応募したのですか?
作品を多くの方に知っていただきたかったことと、一昨年全国大会で審査委員特別賞だったため、次は大賞を取りたいと考えていたためです。CVGには大学3年生の時に起業してから毎年応募させていただいていました。
ビジネスプラン作成やプレゼンで苦労した点は?
ビジネスプラン作成で最も大変だったのは、市場のシェアをどのようにして取るのかと言うことについて説得力を持たせることです。しかし、その部分をしっかり考えることで、今後の事業の方向性も明らかにすることができました。プレゼンでは、5分という短い時間で自分の思いを伝えることに苦労しましたが、当日は楽しかったです。
受賞して何が変わりましたか?
CVGで受賞したことで、自分の活動を多くの方に認知してもらうことができました。それによって、様々な面で支援していただくことが増えました。具体的には、広島大学の学長に受賞の報告をし、大学主催の講演会にお声がかかりました。
起業した経緯を教えてください。
最初の起業は大学3年時で、電子書籍の出版社を作りました。小説家になりたい人の支援をしたかったためです。その事業は失敗し、次にゲーミフィケーションを用いた学習アプリの開発会社を作りました。本当にしたいことを考えた時、教育を楽しくしたいという思いに気付いたからです。僕は中学生の時に不登校になり、落ちこぼれと呼ばれていました。しかし、ある時作ったアプリが全国で4位になり、プログラミングが自己実現のための最強のツールだと気付きました。その後プログラミングスクール運営の会社を立ち上げました。今回のプランは、3社目の法人化予定です。
起業して何が変わりましたか?
自分の会社で生きていくという覚悟が決まりました。また、企業のトップの方たちと直接お話し出来る機会が増えました。
資金調達方法について教えてください。
キャンパスベンチャーグランプリの賞金や大学の助成金を元手に作りました。現在は自己資金で運営しています。
10年後、20年後の夢は?
私は「すべての人の洗脳的教育からの解放」を人生テーマにしています。言いかえれば、「すべての人が自分で決めた人生目的を持って生きることができる世界」を作ります。DNAによって定められた生存本能や、保護者や教師から定められた人生目的ではなく、自分で定めた人生目的で生きることで、最高の人生を作ることができると考えています。10年後、20年後はそのための学校作りや国作りを進めていると思います。
家庭においては、妻や子供一人一人が自己実現に挑戦できる家庭を作りたいです。
最後に喜びのコメントをお願いいたします。
僕は中学生時代、不登校で落ちこぼれでした。しかし、プログラミングに出会い、多くのアプリを制作することにより自己表現の楽しさを知りました。
そんな中、セキュリティーの問題で制作したアプリが公開停止になってしまい、苦労して作った作品が一瞬で消え、深いショックを受けました。同じような失敗を他の人にして欲しくないと思い、セキュリティーの基礎を楽しく学べるアプリを作りました。それが今回受賞した「Cyship」です。
現在はアプリ開発会社で作品を作りながら、子供向けプログラミングスクールを全国15か所で展開しています。僕がロールモデルになることで、生きづらさを感じている子供達に希望の道を示したいと思います。今回の受賞はとても励みになりました。支援いただきました皆様に感謝いたします。